今回のシリーズはボイパが上手い人ってどういう事か?というテーマでご紹介してきました。
全部で4つの秘訣があったと思います。
3.テクニック(ボイパとしての各種刻みや技が高いレベルでできるか?)
そして、今回紹介する
4.センス(曲の要所要所で曲を際立たせられる表現を作れるか?)
の4つです。
何度も言ってしまいますが、この4つはどれも大切でどれか一つでも欠けると上手いとはみなされません。しかし、観客から見られやすい点として1→4の順で優先順位が高いものとして説明させていただきました。
今回紹介するセンスに関しては読んで字のごとく「何それ?」と思われると思いますが、(笑)
今回を理解いただければ今後の実力アップに生かしていただけるのではないかと思います。
センス=「×持って生まれたもの」「◯努力して身に付けるもの」
「そもそもセンスなんて持ってないんですが。。」と思った方
安心してください!
今回のセンスとは自分の中の引き出しから何を引っ張ってこれるのか?という事です。
おそらくですがトップの芸術家としての音楽家も膨大なインプットが前提でセンスが発揮されているはずです。でなければ生まれてすぐのプロの音楽家だっているでしょう。
僕たち一般の音楽家?というかパーカッショニストだって同じでしょう。いろいろな音楽を聞いてここではこういうリズムが映える、ここはボリュームを抑えて一気に盛り上がりを演出などのパターンの学習が圧倒的に必要です。
その圧倒的なインプットをした上でじゃあその原曲に最適な刻みは?と考えて自身の表現を出してくる事がセンスという事なのです。ここで前回までの音質・リズムキープ・テクニックがすべて集約されていきます。
センスとは自分勝手に出すのではなく、原曲者・編曲者にリスペクトを持って出すべし!
長い見出しですが、ここがセンスを出す上でとても重要な点です。
ボイパの演奏をしている方でよく聞くのは「原曲を聞くと自分の演奏ができないから、他のバンドメンバーの音を聞いてボイパの刻みを作るんだ!」とか言っている方ですね。
こういう人はだいたい下手くそです。(笑)
ボイパとて歌や楽器と同じで表現する事が根本的な役割です。原曲を聞かないなんて何を表現するつもりですか?とか他のメンバーがどう表現したいかとか聞いてるんですか?それに対してちゃんと自分の意見を持ってるんですか?とかいろいろ突っ込みたくなります。そもそも表現できるだけの引き出しを今までにちゃんと作ってきているのか不安になります。
センスとは突き詰めるとその曲をどれだけよく表現できるか?という事で、そのためにいろいろなパターンの学習が必要と言いました。その前提で考えていただくと原曲を聞かないとか言っているパーカッショニストが信用ならない人だという事がわかると思います。単純に学習不足なのです。そんな人がちゃんと曲を最大限表現できるなんて思いませんよね。
そもそも原曲を聞いて思うことは、「原曲と違う事をやる事の難しさ」です。原曲でされている表現よりもさらに良い表現ができれば違う事をやる意味があると思いますが、そんな事がポンポンできるなら音楽の仕事をされた方が良いですし、ほぼ全ての方がただの勘違いで違う表現をしています。原曲は本当に完成度が高いです。
まとめ
今回はボイパのセンスについて紹介させていただきました。
今前説明してきた3つと合わせてこの4つ目のセンスが合わされば相当上手いパーカッショニストになれるでしょう。
しかし、特にセンスにおいては勘違いされやすい者になります。センスとは努力して身につけていくパターンの引き出しの事ですし、センスとは曲を最大限表現するために自分の引き出しからもっとも最適な刻みを出してくる行為の事です。
間違った理解にならないためにボイパレベルアップに繋げていただければと思います。
それでは本日はここで失礼いたします。